無機中空微粒子は新しいタイプの機能性材料として期待できます。当研究室では、直径数μmの有機シリカ中空粒子を合成し、その特徴について研究しています(下の電子顕微鏡写真参照)。
右図下図のように、表面には細孔が存在しているため、触媒活性点を固定することにより、空気中に存在する微量の揮発性有機化合物をすばやく分解・無害化できるような触媒の設計をしています。
また、液相触媒としての応用も試みています。
また、粒子の壁厚をさらに薄くできれば、反応の効率を飛躍的に向上させることも期待できます(上の電子顕微鏡写真【コンタクトレンズ型薄膜状(有機)シリカ粒子】参照)。
中空カプセルは、油の中に分散する微小な水滴(エマルションといいます)の表面に薄くシリカを析出させ、水滴を乾燥することで得られます。エマルションの調製方法を工夫して、微小液滴のサイズを均一化することで、カプセルのサイズを揃えることも可能です(Nemoto, et al., RSC Adv., 2021, 11, 22921 - 22928)。